友人からリクエストがあったので、一つこれで書いてみる。
個人的に良いとは思うものの、近年の話題作で誰でも観ているであろうというものは省いている。
ジョン・ウィック
アクション部門最初のおすすめは『ジョン・ウィック』だ。
この手の映画は要約が非常に簡単なことが魅力の一つで、本作も例に漏れず、キアヌ・リーブスが出て殺す映画と一文未満にまとめることができる。
まあ、それだけならば最近テレビでもあまり見なくなったセガール映画のイケメン版でおしまいなのだが、本作はこういった無双系アクション映画として異色といえる要素がいくつかあり、セガール映画に飽きた人々にもおすすめできる一本と言える。
『ジョン・ウィック』見どころ
- 洗練されたアクション … カンフーは銃口の前に敵の頭を持ってくるアート
- ビビる悪役 … 相手の正体を知った瞬間から半分諦めてるマフィアたち
- 死ぬチンピラ … 物凄い勢いで敵が死んでいく
- 強さがほぼギャグ … 制作陣が自覚しているあたりもポイント
なお本作には続編が存在し、そちらの内容もキアヌが出て殺す映画となっている。
本作との違いは、続編の方がより殺すようになった点。
インセプション
おすすめ二作目にしてすでにアクションかどうか怪しいが、一作目があまりに頭を使わない映画だったためこちらに入れてみた。
監督はクリストファー・ノーラン。ダークナイトの人といえば分かる人は分かるだろう。
本作は他人の夢の中に侵入できる技術が実用化された近未来を舞台に描かれる心の冒険譚なのであるが、難解ながら確かにこれ以外に映像で表現する方法はなさそうと納得できる作り込みがなされており、構想に二十年を費やした甲斐のある出来となっている。
『インセプション』見どころ
- 夢の中を描く映像表現 … 予告映像でも分かるとおり独特
- 遠くて近いテーマ性 … 誰もが持つが誰も立ち入ったことのない「心の世界」
- 作り込まれたシナリオ … 設定を必要十分に開示しつつ、物語性も十分
- 印象的な音楽 … さすがにウィリアムズ御大ほどではないが耳に残る
筆者としては大いにおすすめしたい映画ではあるのだが、ちらっと書いたように本作は難解なので、気を抜いて観るのには適していない。
心理学に興味のある方などはこういったハードルがやや低くなるだろうから、ぜひご覧になって頂きたい。
96時間
小難しい映画を紹介したので、再びIQを下げていこう。
『96時間』はリーアム・ニーソン扮する元諜報員の親父が、娘(17歳)を誘拐したアルバニア人の悪の組織を皆殺しにする映画だ。
この手の映画で繰り返し語られてきた通り、悪事を働く場合は相手をよく見るのが大前提であり、これに失敗すると悲惨な結末が待っている。
普段はあまり尊敬されていない父親が実はめっちゃ強く、悪人どもを叩きのめして娘からの信頼を取り戻すというありがちな筋だが、ジョン・ウィックと比べるとこちらは守るべきものを取り戻す戦いなので、まだあんまり人が死なない。
『96時間』見どころ
- 省略 … だいたい分かると思う
ハムナプトラ 失われた砂漠の都
割と有名な冒険系アクション。原題は『MUMMY』(ミイラ)なので邦題はずいぶん大胆な変更をしたものだと思う。
幻の都ハムナプトラに眠る財宝を手に入れんとした冒険者たちが、図らずも伝説の魔人を復活させてしまうという筋。
シリーズ化されており、観た限りでは3作目まで作られていたはずだが、面白さとしてはこの一作目が頂点だ。
古い映画だがVFXの使い方が上手いので、今見ても違和感が少ない。
『ハムナプトラ』見どころ
- 古代エジプトの神秘 … 描かれていることの八割はデタラメだと思う
- 迫力の映像表現 … 魔人の超能力等、必見シーンがいくつも
- 結末 … この手の映画は聖人ぶったオチが多いが、このシリーズでは違う
ちなみに三作目では舞台が中国となっているが、邦題は『ハムナプトラ3』。
どうしようもなかったことが伝わってくる。
コンスタンティン
最後におすすめするのはまたもキアヌ・リーブス主演の映画。
キアヌに始まりキアヌに終わるというわけである。
天使と悪魔が暗闘する現代社会を舞台に、余命幾ばくもない悪魔退治の専門家が、上に対して「点数稼ぎ」のために最後の仕事に乗り出す物語だ。
原作がコミックのためか細かい背景設定の豊富さを思わせる演出が多く、好きな人にはたまらないオカルトアクションとなっている。
『コンスタンティン』見どころ
- 魅力的なキャラクター … 天使・悪魔・人間どれも個性的で印象に残る
- オカルト要素 … 聖槍がちゃんとナチスの国旗に包まれて登場したり
- 冒涜的なエクソシスム … 神の存在を知っているだけで信じてはいない主人公
- ダークな世界観 … 天使の翼ですら純白ではない
日本の漫画作品みたいな雰囲気すら漂っているが、原作からして普通にアメコミである。
メガテン等が好きな日本のオタクには受けると思うのだが、あまり売れ行きがよくなく、続編の企画はポシャったらしい。(別にドラマシリーズがやっているようだが)